カンカン鳴る音

踏切の音が聞こえる日常、雑記。

episode 81

昔から「もらう」体質なのだと思う。うまれてはじめて心を病んだきっかけは、当時付き合っていた人の自律神経失調症だった。気付けばどうしようもないほど彼の闇に引きずられて、私は闇を知ってしまった。私がもらっていることは人から見ても明らかだったようで、随分いろんな人にいろんなことを言われた気がする。正直その頃の記憶があまり無いので、どうしても伝聞調になってしまう。どこかでスイッチが入り、彼から離れることを決めた私はみるみる元気になったという。随分勝手な話だと思うのだけど。
心を病んだときに、一瞬だけ心を病んだ人のケアをする仕事も良いなと思った。本当にほんの一瞬だけ。だって「もらう」人にはどう頑張ってもできない仕事じゃないか。当時関わったその世界で働く人は、基本的にドライだった。そりゃあ仕事内容を考えれば納得だし、それに耐えられないなら必要なのは「治療」ではなく「慰め」なのかもしれないね。
少し体調がよくなってきたので、人を褒める余裕がでてきた。そんな自分が嬉しい。最近始めたことといえば写仏くらいなのでその力なのではないか。恐ろしいな写仏。1日の終わりの写仏&写経タイムが癒しになっている。本当はその時間を共有できる相手がいることが一番の余裕に繋がっているんだろう。まぁもらったのはそこからなんだけど、でも基本的にはもらってしまうほど大切な人からしかもらわないからそれはそれとして必ずしも悪いことではないのだろう。しかしやっぱり少しは周りに頼ったほうが良いな。今回も結局はきっとそうだったから。私が思うよりずっと私は恵まれているんだ。