カンカン鳴る音

踏切の音が聞こえる日常、雑記。

episode 16

時間の区切りで生きていく人間である。たとえば時計の針が30分をさしたら始めよう、とか、もっと大きい区切りだと、季節が変わるごとに何かを変えたくなったりなる。その最たるものが年の変わり目で、毎年8月ぐらいから新しい手帳を探し始め、11月ぐらいからは新年の目標を考え始め、万全の状態で新年を迎えようとする。下手すると一年の半分は次の年のことを考えていたりする。計画を立てて満足するような人間だから、大抵の行動に実績は伴わない。ただ、来年になれば何か変わるはずだと何故か純粋に信じられていた自分を可愛くも思う。というのも、今年は気付けば残りも10日という状態になっていて、自分で自分に驚いた。何の支度もしていない。日々の生活に追われるとはこういうことなのだと少し寂しく思いつつ、そんな歯車の一つになって少しでも我武者羅に動けているのだろうかと誇らしく思いたかったりもする。

とはいえ少しそわそわし始めたので、今更ながら冬支度を始めた。冬支度というか、新年を迎える準備と言った方がしっくりくるか。今年の冬は特に寒く感じているので、ようやく本格的な防寒対策に踏み切った。厚手のタイツに毛糸のパンツと腹巻。マフラーすらおしゃれアイテムとしてしか見ていなかった南国出身の私は厚着が苦手だ。それでも、少しでも楽しく過ごせるように、少しでも笑って過ごせますように。あと一週間、精一杯走った後は、ゆっくり休んでこれからのことを考えたい。